トロイとイーライ
新米魔法学研究員のトロイと魔法も美貌も規格外のイーライが、学園都市を舞台におおくりするトラディショナル・ファンタジー。
【前回までのあらすじ】
魔法学の名門ステープルトン・カレッジで研究員を務めるトロイは、最年少魔導者であるイーライと知り合う。彼は驚くべき美貌の持ち主かつ魔法の天才で、同時に非常識の塊だった。最初は腹を立てるトロイだが、共に魔法がらみの事件を解決するうちに親しくなっていく。あるとき、魔法学者ミラー教授の講演会で、教授が古代魔法の復活を目論む学者・マクスウェルの使い魔に攫われそうになる。イーライが魔法を駆使して撃退するが、マクスウェルは教授以上に魔力の強いイーライに目を付け、仲間にしようと接触してくる。実はミラー教授はイーライの祖母だった。さらにこれまで秘されていたイーライの父親が現国王のスティーヴンであることまでマクスウェルに知られてしまう。古代魔法を解禁したいマクスウェルなら、イーライを王にすべく現王族の一斉暗殺を企てるのでは? そう推測したイーライたちは、王族が顔を揃えるパーティ会場にやってくるが……?
第一話「魔法学科のフェローたち」を読む
Characters
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トロイ・サンダーランド
魔法学の名門ステープルトン・カレッジの研究員。実家は資本家で裕福。真面目で熱血な25歳。
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イーライ・エリオット
同じくステープルトンの研究員。実は王家の私生児。美貌も魔法の実力も非常識さも規格外。25歳。
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マクスウェル
古代魔法の復活を目論む魔法学者。イーライの力を狙っている。
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レナード
マクスウェルの使い魔狐。人間に変化できる。
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イレーヌ・ミラー
ヴェスパ共和国の魔法学教授。実はイーライの祖母。かつて先々代の国王エドワードと恋仲だった。
お知らせ
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先生からのコメント
おかげさまでトロイとイーライ、無事最終回を迎えることができました。読み切りのつもりだった「魔法学科のフェローたち」でシリーズが始まったのが2017年。トロイとティティが出会う番外編「宇宙で一番美しい猫」、トロイとお父さんの確執と和解を描いた「機関車ジェイムズの襲来」で終わりになる筈でしたが、そこでふと思いついてしまったのです。マクスウェルとレナードの悪役コンビを。そうしたらシリーズラストまで3話分のプロットがいきなり出来てしまいまして……それが「八月の来訪者」「亡き王女のためのララバイ」そしてこの「家族より親愛なるもの」だったのです。
そういうわけで、作者としてはシリーズの大立役者となったレナードくんには幸せになって欲しいです。