トロイとイーライ

新米魔法学研究員のトロイと魔法も美貌も規格外のイーライが、学園都市を舞台におおくりするトラディショナル・ファンタジー。
【前回までのあらすじ】
魔法学の名門ステープルトン・カレッジで研究員を務めるトロイは、最年少魔導者であるイーライと知り合う。彼は驚くべき美貌の持ち主かつ魔法の天才で、同時に非常識の塊だった。最初は腹を立てるトロイだが、共に魔法がらみの事件を解決するうちに親しくなっていく。夏休み、ヴェスパの魔法学者ミラー教授の講演会に参加したトロイ。会場で教授が古代魔法の復活を目論む学者・マクスウェルの使い魔に攫われそうになり、イーライが魔法を駆使して撃退する。マクスウェルは教授以上に魔力の強いイーライに目を付け、仲間にしようと接触してくる。イーライは拒絶するがマクスウェルは諦めていないようだった。そこへ帰国したはずのミラー教授が戻ってくる。彼女もイーライと自分が似ていることに疑問を持ち、旧知のハケット学長を訪ねていたのだ。イーライが亡きユーフェミア王女の私生児であることは公然の秘密だったが、ミラー教授がその王女の母親であると判明。さらにイーライが、自身の父親は現国王のスティーヴンだと言い出し!?
Characters
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トロイ・サンダーランド
魔法学の名門ステープルトン・カレッジの研究員。実家は資本家で裕福。真面目で熱血な25歳。
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イーライ・エリオット
同じくステープルトンの研究員。実は王家の私生児。美貌も魔法の実力も非常識さも規格外。25歳。
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イレーヌ・ミラー
ヴェスパ共和国の魔法学教授。実はイーライの祖母。先々代の国王エドワードと恋仲だった。
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パーメンター
イーライの元養育係&従者でコテージの執事もしている。
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マクスウェル
古代魔法の復活を目論む魔法学者。イーライの力を狙っている。
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レナード
マクスウェルの使い魔狐。人間に変化できる。
お知らせ
・「トロイとイーライ」シリーズ、2022年秋頃、電子文庫化決定!!
先生からのコメント
グラディス乳母の家で出たスイーツ、スポテッド・プディングは別名スポテッド・ディックとも言います(お下品な俗語なので使わない方がいいです)。牛脂と小麦粉の生地を布で包んで茹でるか蒸して作る庶民的なスイーツ。生地に入れるドライフルーツは普通はレーズンで、砂糖漬けのジンジャーが入っているのはグラディス乳母のオリジナルレシピ。茹でたり蒸したりしたお菓子はみな「プディング」で、日本のお菓子でいうと「ゆべし」に近いんじゃないかと思います。