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作品紹介

彼等の王国

[作] 菅野 彰(すがの・あきら)
[イラスト] 山田睦月(やまだ・むつき)

彼等の王国

山田睦月(作画)×菅野 彰(原作)の珠玉のコミック『ぼくのワンピース』の、等と苫人のその後を描いたウィングス文庫『彼等のワンピース』収録「理性の王国」の後日談SS!!

【ストーリー】
理性を重んじ、自分だけの理性の王国の王である二戸羽瑠(にと・はる)。中学二年までは周囲を見下していたため摩擦がありトラブルも多かったことを反省し、羽瑠的には人類と和解したつもりだったが、高一になってもまだ周囲は理解していなかった。だが、一人写真部の北上來大(きたがみ・らいた)が声をかけてきて、二人はしだいに言葉を交わすようになる。言葉が不足気味でなかなか相手に理解してもらえないと言い、だが丁寧に真摯に言葉を紡ぐ來大を、羽瑠は好ましく思う。二人は「ハル」「ライタ」と呼び合うようになるが、來大は問題を抱えていた。勉強と写真の面白さに目覚め、特待生として入ったバスケ部を辞めた彼は、学費の問題で父親から転校を迫られていた。学校が好きで、そして羽瑠という友人を得た來大は、学費を得るため羽瑠に相談もせず、発作的に写真部の名前を使って助成金の申請をし、120万円の交付が決まってしまった。実際に学費に転用することなどできない自分をわかっていながら、罪の意識に苛まれる來大のため、羽瑠は、写真部としての活動で正しくお金を使えば不正を無効化できると、自分も写真部に入り、二週間後に迫った文化祭での写真展示を実現させる。使いきれず残った100万は寄付をすると二人で決めて、羽瑠は自分の言葉で來大の父親に、今後も來大を学校に残させることを認めさせる。

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Characters

  • 二戸羽瑠(にと・はる)

    二戸羽瑠(にと・はる)

    等の元教え子(中等科)。開智学園きっての秀才。理性を重じて、來大と出会うまでは感情的になることはほぼなかった。

  • 北上來大(きたがみ・らいた)

    北上來大(きたがみ・らいた)

    羽瑠の初めての友。写真部所属。気持ちを言葉にすることが苦手。

先生からのコメント

羽瑠と來大は、十年後それぞれまったく違う立場で再会する想像をします。楽しい二人です。

お知らせ

ウィングス文庫「彼等のワンピース」発売中!!
ウィングス・コミックス「ぼくのワンピース〈上・下〉」(作画:山田睦月・原作:菅野 彰)発売中!!

[著者プロフィール]

【作】菅野 彰

2月2日生まれ。
主な作品に、ウィングス文庫「HARD LUCK」シリーズ、ディアプラス文庫「色悪作家と校正者」シリーズ、エッセイに「海馬が耳から駆けてゆく」(すべて新書館)がある。
「必ず役に立つ海馬」を隔月刊ウィングスにて連載中。

【イラスト】山田睦月

「ミッドナイト・ロンリー・モンスター」でデビュー。
主な作品に、「ペーパームーン」「コランタン号の航海」(原作:大木えりか)「水と器」(すべて新書館)などがある。

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