椅子職人ヴィクトール&杏の怪奇録

杏のバイト先のオーナーは椅子オタクで、死にたがりで人類嫌いの変人美形で、おまけに店にはアレが出る……?
ヴィクトールの語る椅子談義も楽しい、ふんわりオカルト&ほんのりラブ♡
【ストーリー】
11月初旬の土曜。杏とヴィクトール、小椋、雪路という、室井を除いた「TSUKURA」の面々は、隣町の宇里川町にある文化センターに来ていた。来月に閉鎖されるというこの施設で使用されていた、家具類を買い取るためである。ヴィクトールの友人で、家具工房「MUKUDORI」のオーナーでもある星川仁も同行していた。
小椋や雪路、星川がきちんと仕事をするなか、手持ち無沙汰の杏だったが、自由にあちこち見学しているヴィクトールと一緒に、掘り出し物的な古物を探して回ることに。時にぞわりとする感覚を「気のせい、大丈夫!」と振り切りつつ、ヴィクトールに弄ばれるかのような甘い椅子談義にドキドキする杏。そこへ小椋が「組合の人が来たぞ」と二人を呼びに来るが……?
Characters
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高田 杏(たかだ・あん)
オリジナルチェアを扱う「柘倉(つくら)」、及びアンティークチェアを扱う「TSUKURA」の両店舗でバイトをする高校生。霊感体質。
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ヴィクトール・類・エルウッド(ゔぃくとーる・るい・えるうっど)
椅子工房「柘倉」及び「TSUKURA」のオーナー兼職人。霊を感じ取れるようになりつつある?
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島野雪路(しまの・ゆきじ)
椅子工房「柘倉」及び「TSUKURA」の職人見習い。杏とは高校の同級生。霊感体質。
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室井武史(むろい・たけし)
椅子工房「柘倉」及び「TSUKURA」の職人で、工房長の弟子。霊感体質。
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小椋健司(おぐら・けんじ)
椅子工房「柘倉」及び「TSUKURA」の工房長。霊感体質。
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星川 仁(ほしかわ・じん)
家具工房「MUKUDORI」のオーナー。ヴィクトールの友人で、よく厄介ごとを押し付けてくる。
お知らせ
ウィングス文庫最新刊「椅子職人ヴィクトール&杏の怪奇録⑤ 猫町と三日月と恋愛蒐集家」、大好評発売中!!(なお電子書籍は7月15日配信予定)
先生からのコメント
オカルト要素を今回の話で出せて嬉しいです。
幽霊出現時ってどんな感じのポーズだったら怖いだろう……と考えすぎて、深夜に一人、謎の荒ぶるポーズを取っては我に返っています。深夜テンションです。